はじめての虫捕り・昆虫採集

子どもと虫捕りをする際に必要な道具や服装・注意点まとめ

虫捕りに必要な道具

虫捕り網

(左)昆虫ハンター Carry 3段伸縮 Bタイプ、(右)昆虫網 のびっこ・ネオ(ブルー) 虫とり網 KNN-30B
それぞれ150cmと185cmまで伸びます。

3~6歳児くらいでしたら、「昆虫網 のびっこ・ネオ」が軽くて振りやすいのでおすすめです。

7歳~大人でしたらさらに網の直径が大きくなりさらに虫を捕まえやすくなった「昆虫ハンターCarry」がおすすめです。僕もつい最近まで使用しておりまして、軽量なうえに網の直径も大きく、速いトンボやチョウの捕獲率もダイソーの網とは段違いです。

余談ですが、エーワン社製のBタイプはヘッドの部分を付け替えることが可能なので、水辺の生き物探しをする際に魚捕り網として使用することもできて大変便利です。

いずれの虫捕り網も、Amazonだと少し割高なので時間があればホームセンターでの購入をおすすめします。(ホームセンターに無いことがかなりあるので要注意)

百円ショップなどに売られている虫捕り網はおすすめしません。網の深さがほとんどないためチョウを捕まえるためのポケットを作ることが難しいからです。また、長さも足りないため虫に近づく前に逃げられてしまうことが多々あります。

虫カゴ・昆虫観察ケース

ダイソーに売られている折り畳み虫かごがおすすめ。プラスチックケースと違いメッシュ生地なのでチョウやトンボ、セミなどが壁に止まって休めます。

ダイソーには売られていない大きいタイプはAmazonに売られていました。

バッタやカマキリなどを入れるならこういうプラスチックケースの方が見やすい。100円ショップへ行けば適当なものが売られています。

買いに行く暇がない人はこれなんかが良さそうです。あんまり大きいのだと昆虫採集しながら持ち歩くのめんどくさいと思うので現地で使うなら小型の方がいい。

上記の首から下げるタイプの虫かごもおすすめ。これもダイソーやセリアなどの100円ショップにあります。

ジップロック

せわしなく動くノコギリカミキリ

すばしっこく動く小さい虫などを観察するのに便利。

皮膚がかぶれる液体を出すオオクビボソゴミムシ

オサムシなどはおしりから皮膚がかぶれる液体を出すので、袋に入れて観察した方が安心。

現地で虫の写真を撮って、家に帰ってから図鑑でじっくり同定(種を調べること)したい!という場合は、ジップロックの中に白背景を入れるのをおすすめします。理由は細部まで見やすく写真撮影できるから。

白背景は昆虫の体液や糞で汚れてしまうので、紙はNG。水洗いしても問題ないプラスチック板が最適です。ぼくはセリアで売られていた2枚セットのプラスチック板をハサミでカットして使用しています。

ガを調べる際にとても役立っています。

虫捕りの道具以外にあると役立つ持ち物

ここでは、虫捕りにあると便利な持ち物をご紹介します。

虫よけスプレー

最も手軽な虫さされ対策です。「SKIN VAPE」はカだけではなくマダニやブユ、トコジラミ、アブ、ヤマビルなどにも効果があるので向かうところ敵なしです。

ただ、虫よけスプレーを突破してくる虫も多く存在しているので、これに加えて蚊取り線香と長袖長ズボンを着用すれば完璧です。完全防備にしてからカに刺された記憶はございません。

吊り下げ式蚊取り線香

出かける前に中に1巻き入れておけば割らずに運べる

虫よけスプレーだけでは心もとないときに必要な超強力アイテム。カに刺されるストレスってすさまじくて、もう虫捕りが成立しないことさえあるのでストレスフリーに虫捕りをしたい方は必ず使用しましょう。

腰のベルトにつけても良いですが、虫を追いかけるときに邪魔なので僕はリュックにつけています。

市販にはデフォルトで吊り下げフックがついているのですが、すぐに外れてしまうのでロック付きカラビナでカスタムするのがおすすめ

使い終わった蚊取り線香ってかなり匂いが残るんですよね。独特な匂いを放ちながら電車乗りたくない!という方はジップロックに入れておけば85%くらいは匂いカットできるのでおすすめ。

ハチ・毒ヘビ対策のポイズンリムーバー

コンパクトなので運びやすい

野外には、人間にとって危険な虫や生き物が生息しています。特に気を付けるのはハチと毒ヘビ。万が一刺されてしまった・噛まれてしまったときのために「ポイズンリムーバー」があると生存率が上がるので安心です。

昆虫図鑑・ハンドブック

それぞれの分類群に特化したハンドブックもあります。レンタルご依頼時はお子さんの興味に合わせて最適なものを持参します。

虫捕りをされる際には、手元に昆虫図鑑やハンドブックがあると100倍楽しくなります!個人的に楽しいと感じるポイントは以下の2つ。

  • 図鑑と同じ虫を見つけた時に感じる達成感・満足感
  • よく分からない生き物の名前が判明し知的好奇心が満たされる瞬間

一言でいうと、宝探しをしている感覚に近いです。

家に大きい図鑑があるのもとても素晴らしいのですが、持ち運びに優れたハンドブックは虫捕りをしながらリアルタイムで図鑑と見比べができるので感動の熱を維持しやすい利点があります。

という訳で、初心者の方におすすめの野外用昆虫図鑑やハンドブックをご紹介いたします。

超初心者向きの1冊。よく見かける虫を浅く広くカバーしているので最初に持つならコレ。

掲載種数約850種の超初心者向きハンドブック。値段もお手軽。

 

もっと詳しい図鑑が欲しい!という脱初心者におすすめなのが「日本の昆虫1400」これは超神図鑑なので僕も愛用しています。

掲載種数は2巻で約1400種の脱初心者向きハンドブック。名前の分からない昆虫を調べるための識別点や検索情報が満載なので、これ2冊あればとりあえず他はいらないというレベル。

単なる標本写真ではなく、生きたままの昆虫を地道に白バック撮影するという狂気の所業を成し遂げた神図鑑です。身近な環境で見られる虫ならかなり広くカバーしているので、小学館の図鑑NEOポケット昆虫に満足できなくなったら日本の昆虫1400を買いましょう。

 

野外において危険な生物のハンドブック。トラブルが起こった際の対処法なども書かれているので1冊持っていると安心。

虫捕り時に推奨される服装

長袖・長ズボン

長袖長ズボンの利点は、子どもの弱い皮膚を有毒の生物や植物から守るという点にあります。ハチに刺されてからでは遅いので、虫捕りをされる際はこういった服装を推奨いたします。

黒い服はハチを寄せるだけではなく、熱を保ちやすいため白い服がおすすめです。

帽子

熱中症対策だけでなく、頭上から落ちてくるヤマビルや毛虫対策にもなります。

普段履き慣れている動きやすい靴

野外は足場の悪い場所も数多くあるため、普段から履き慣れている動きやすい靴を履きましょう。また、くるぶしまで覆うタイプの靴下もあると尚よいです(とにかく素肌を出さない!)

ビーチサンダルやクロックスは推奨しない。

軍手・園芸用ゴム手袋

虫捕りをする中で、土壌生物(ミミズ、ダンゴムシ、幼虫、ハサミムシ、ムカデ、ヤスデ等)を捕まえるときは土を掘ったり石をどかしたりします。大人の皮膚は丈夫なので素手でも問題ありませんが、子どもの柔らかい手は怪我をする恐れもあるため、軍手や園芸用ゴム手袋の着用をおすすめします。

虫捕りをする際の注意点4つ

①公園等におけるルールを必ず守る

採集の可否

自然公園や都市公園には許可が必要な行為や採集に関するルールが存在しています。観察までならOKや捕獲の一切がNGなど公園によって様々です。

大体は公園の入り口にある看板に記されていますが、厳密な部分は管理課やサービスセンターに問い合わせないと分からないことが多いので、不安な場合は必ず問い合わせをしましょう。

みんなもやってるし大丈夫でしょ!という安易な気持ちでルールを破ると、いつの間にか公園全面採集禁止になりかねません。

自然保護区域などの立ち入り禁止区域

公園内には、特別に保護をしている区域があることがあります。あそこがよく虫が捕れるポイントだから少しだけ~という自分勝手な考えで入ることのないようにしましょう。

②こまめな水分補給と休憩を取る

気温が高い夏の虫捕りは熱中症が心配されるので、こまめに水分補給を行ってください。

③名前の分からない虫はむやみに触らない

ドクガ科 マイマイガの幼虫 毒毛を持つ

ガの幼虫には毒毛を持つ種が多く存在していますが、実際には無毒なケムシと有毒なケムシがいます。まだその違いが良く分からないうちはむやみやたらに触るのはやめましょう。

また、オサムシ科の甲虫は天敵から身を守るために人の皮膚がかぶれる体液を分泌します。あらかじめ危険生物の予習をしたうえで、正しい接し方を心がけましょう。


④ご飯の前に必ず手を洗う

土の中には食中毒の原因菌が含まれているため、虫捕りで土を触ったあとはご飯を食べる前に必ず手を洗いましょう。

また、カタツムリやナメクジ、カエルなどの体表には、広東住血線虫という人を死に至らしめる危険な寄生虫がついていることもあるため、これらを触った指をなめたり目をこすったりしてはいけません。

まとめ

ルールを守って安全に気を付けて楽しく虫取りしましょう!

以上、終わり!